病院も武力有事を想定 沖縄の「自衛隊那覇病院」建て替えを検討 増床も可能に


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政府が立て替えを検討している自衛隊那覇病院=15日、自衛隊那覇基地

 【東京】防衛省が2027年に自衛隊那覇病院(沖縄県那覇市)を建て替えることを検討していることが23日、複数の関係者への取材で分かった。 有事を念頭に機能を強化する方針で、必要に応じて増床できる設計にすることなどを検討している。予算が確保できれば、23年度には基本設計に向けて作業する予定。自衛隊関係者以外の診療も可能にすることや診療科の追加も検討している。

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  那覇病院について、防衛省は有事となった場合の南西地域における医療拠点と位置付けており、負傷隊員の主要な搬送先と想定している。関係者によると、施設の老朽化も背景にある。

 防衛省は18年に改定した防衛力整備の方針を定める「防衛計画の大綱」で、「南西地域における自衛隊の衛生機能の強化を重視する」と記していた。今年3月には管理主体を航空自衛隊から陸上自衛隊に変えた。  

 今月10~19日に実施された自衛隊と米軍の日米共同統合演習「キーン・ソード23」でも、那覇基地は医療拠点として負傷想定者の搬送先となっていた。

 (明真南斗)

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