鳥インフルエンザ、沖縄・うるま市で確認 野鳥の死骸から 高病原性か検査、今週中に確定の見通し


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ハシビロガモ(資料写真)

 環境省と沖縄県は6日、うるま市内で回収された野鳥「ハシビロガモ」の死骸からA型鳥インフルエンザウイルスの陽性反応が確認されたと発表した。高病原性かどうかについて国立環境研究所が詳しい遺伝子検査を実施している。環境省によると、今週中にも確定する見通し。沖縄ではこれまで高病原性鳥インフルエンザは発生していない。

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 11月30日、複数の野鳥が死んでいると住民から通報が入った。県動物愛護管理センターが死骸を回収し周辺を探したところ、計17羽の死骸を発見した。

 県がうち8羽の簡易検査をしたところ全て陰性だったが、国立環境研に検体を送付。12月5日に1羽の陽性が確認され、残り7羽は陰性だった。

 環境省は5日付で回収地点の周辺半径10キロ圏内を野鳥監視重点区域に指定。県は野鳥が死亡していないか監視を強化している。

 感染した鳥との濃密な接触があった場合を除き、人には感染しないと考えられている。

 県自然保護課は、現時点では高病原性が疑われる段階として「あくまで野鳥であり、養鶏場での確認ではない」と強調した。野鳥の死骸を発見した場合は触れずに市町村か同課098(866)2243まで連絡するよう呼び掛けている。

(安里周悟)

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