22日、沖縄県那覇市港町の那覇港新港ふ頭地区で7発の不発弾の水中爆破処理が行われた。爆破処理が実施された午後2時ちょうどには、官公庁やビルが立ち並ぶ那覇市久茂地、泉崎地域でも「ボンッ」という大きな音とともにビルが揺れるなど振動が感じられた。街中に響いた突然の音や振動に市民も驚いた様子で、デパート内にいた買い物客からは「地震か」という声が聞かれたほか、市役所にも市民から「大きな音がしたが何だったのか」「揺れた、地震があったのか」など複数の問い合わせが寄せられたという。
今回処理されたのは、那覇港新港ふ頭地区内で浚渫工事などに伴い3~9月にかけて発見された500キロ爆弾1発と3~12インチまでの爆弾6発の計7発。海上自衛隊が、ふ頭の約700メートル沖で7発まとめて一度に爆破処理した。
処理の直後、短文投稿SNSのツイッターには「職場が揺れた」「風圧を感じた」「こんなに揺れるのか」などの驚きの声や「戦後70年以上たっても沖縄の現実」「7発だけでもこんなに揺れた。当時は…」などいまだ残る戦争の爪痕に言及する投稿などがあった。
沖縄で発見される多くの不発弾の処理作業は、土日など週末に行われることが多いが今回は平日に行われた。那覇市の防災危機管理課によると、陸上で処理を行う場合は住民避難が必要な場合が多く、学校や企業活動への影響や避難誘導のしやすさなどから土日に実施することが多いという。今回は水中処理で、避難区域も港湾内にとどまったため平日に処理を実施した。
今回の爆破処理に伴い午前11時35分から、処理現場から半径300メートル内は船舶の航行・停泊が禁止され、半径3キロ内は遊泳や潜水が禁止された。
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