有料

認可外保育施設に給食配膳へ 浦添市が4月から 職員の負担軽減で見守り強化


この記事を書いた人 Avatar photo 瀬底 正志郎
浦添市役所(資料写真)

 【浦添】沖縄県浦添市が4月から、認可外保育施設に給食を配膳するケータリング事業を実施する方針を固めたことが8日、分かった。昨年7月に那覇市の認可外保育園(8月に廃止)で、一時預かりされた男児が心肺停止の状態で救急搬送された後、死亡した事案を受けた対応。給食の配膳により、職員の業務負担を軽減し、保育時間を確保することで、子どもの見守り体制を強化する。同様の事業は豊見城市が一部の認可外施設で実施している。

 事業費は2088万円で、一括交付金の活用を想定している。22日開会の3月定例会に提出する当初予算案に盛り込む。給食の配膳は市内の企業主導型保育施設をのぞく認可外保育施設14カ所が対象で、対象人数は約290人。23年度から5年間を予定している。

 市はケータリング事業のほか、市内企業から寄せられた寄付金を活用して、睡眠中の乳児の呼吸や動きを検知する高精度の乳児体動センサーを施設に無償提供する予定。

 8日、県子ども・子育て会議に出席した松本哲治市長はケータリング事業の実施について「認可外施設は厳しい財政状況から子どもを見ながら食事の準備をするなど1人で何役もこなすことがある。食事を配膳することで安心や事故防止につながる」と話した。

(吉田健一)

【関連記事】

▼浦添市、子育て支援センター廃止へ 直営を1カ所に集約

▼認可外園での乳児死亡、検証委が発足 那覇市

▼認可外保育施設の質の確保を 乳児死亡受け連絡協が玉城沖縄知事に要請

▼沖縄で認可外保育園が多い理由 米統治下、復帰後も置き去りだった福祉政策

▼県内待機児童439人 7年連続減、保育士が不足