【東】10日午前7時半ごろ、沖縄県東村高江の県道70号で、銃を携帯し武装していた米兵が相次いで確認された。現場で抗議したチョウ類研究者の宮城秋乃さん(44)によると、米軍北部訓練場のN1ゲートから米兵少なくとも50人が出てきて、県道の真ん中に武器を置くなどしていた。
同県道では以前にも武装した米兵が相次いで目撃されている。7日午前には歩行や立ち小便する様子が目撃されたばかり。1996年のSACO(日米特別行動委員会)最終報告には、「公道での行軍は既に取りやめられている」と記載されている。
地域住民によると、5~10日ごろに同訓練場で訓練があったとみられ、「パン」、「パラパラパラ」といった大きな音が朝早くから高江集落に響いた。大型車両も激しく往来し、火薬類の運搬中であることを示す標識を付けた車両が集落内を通過したという目撃情報もあった。
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宮城さんは、県道に大型車両が駐車しているのを確認。米兵らは、車両に乗り込む前に、県道の中央線やガードレールに銃を置いた。その後、車両同士の連結を付け替えるなどの作業を行った。同県道の国頭村安波方面では大型車両のUターンなどが繰り返されたという。
東村の當山全伸村長は「まずは事実関係を確認したい。住民の安全と安心が第一。このような事態が繰り返されてはならない」と訴えた。また「N1ゲートに大型車両が入れないのだろうか。防衛局にも確認しながら対応していきたい」と話した。
(長嶺晃太朗)
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