【東京】3月に予定する沖縄県石垣市への陸上自衛隊配備を巡り、浜田靖一防衛相は14日の閣議後会見で、駐屯地への弾薬や車両の搬入について「警察など他の関係機関とも緊密に連携し、周辺住民に影響が生じないよう安全確保に留意していく」と語った。複数の関係者によると、3月初めに車両を搬入する際に機動隊を派遣することで県警と調整している。
防衛省は3月初めに12式地対艦ミサイルの発射機を含む車両を搬入し、同15~19日に弾薬を輸送する方向で調整を続けている。民間港や公道を使用する見込みで、抗議行動も想定して機動隊派遣を求める考えだ。
浜田氏は搬入の詳細について「安全を確保する観点から、調整状況を含めて答えを控える」と話した。一方、今後、事前に周辺住民に知らせるかどうか問われ「話せることは知らせるが、計画中なのでこれからだ」と述べるにとどめた。
防衛省・自衛隊は3月16日に部隊を発足させ、4月2日に開設記念行事を催す予定。
石垣市の駐屯地開設の狙いに関し、浜田氏は与那国町や宮古島市、鹿児島県奄美大島への陸自配備と合わせ「力による現状変更を許容しないという意思を示し、南西地域への攻撃に対する抑止力・対処力を高める。国民の安全につながる」と語った。
石垣島には地対艦・地対空ミサイル部隊、警備部隊など約570人を配備する計画。駐屯地の一部施設は地下化する。
(明真南斗)
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