コロナ下で迎える4度目の卒業シーズン。沖縄県内29市町村がマスクなしを基本として卒業式を実施する。式を控える児童生徒からは「友達の顔が見える」と喜ぶ声がある一方で「感染がまだ収まっていないのに」と不安も。「一律で決めた方が子どもたちが迷わないで済む」と理解を示す保護者もいた。
名護市内の小6男児は「全員がマスクなしだと少し不安。本人の考えで選べるといい」と語る。母親は「感染への不安は残るが、一律で外すと決めたことで子どもも迷わないのではないか」と複雑な心境を明かした。
宜野湾市内の小6男児は「6年間一緒に過ごした仲間の表情を見ながら卒業したい」と前向きだ。一方で、新型コロナに感染したことのある女子児童は「表情は見たいけど、かかったらつらい。安全な卒業式にしたい」とマスクを着用する考えだ。
那覇市は「着用を奨励」しつつ、入退場や答辞などで「外すことを基本」としている。
小学6年生の保護者の女性は「式ではそれほど声を出すわけでもないし、感染者数も落ち着いている。最後の節目なので、自分の子だけでなく他の子の表情もしっかりと見届けたい」と市教委の方針に賛同した。
(岩切美穂、名嘉一心、伊佐尚記)
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