WBC日本優勝、山川選手と高校時代に試合、大城選手と同年代…「沖縄の星」 県民も歓喜の声


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WBC決勝を大画面で観戦し、日本が優勝を決めて喜びを爆発させるファンたち=22日午前、那覇市牧志のスポーツ居酒屋Jスタジアム(小川昌宏撮影)

 第5回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)でアメリカを制して世界の頂点に立った日本代表。大会では県出身の山川穂高選手、大城卓三選手、宮城大弥(ひろや)選手らも活躍を見せた。那覇市内のスポーツバーでは22日は朝から観戦する人たちで盛り上がり、健闘をたたえる声が上がった。

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 「最高」「しびれる」―。那覇市牧志のスポーツ居酒屋Jスタジアムは、県内各地から観戦に集まった約130人の熱気で湧いた。

 序盤、アメリカにリードを許す中、2回で村上宗隆選手が同点本塁打を打った。友人3人と観戦した仲原昌志さん(52)=那覇市=は「村上選手がなかなか打てなかったが、決勝で期待に応えてくれてすごく良かった」と熱く語った。

 日本が1点リードの9回で大谷翔平選手がマウンドに登ると、観客らのテンションは最高潮に。一つ一つのプレーに一喜一憂し、祈るように見守った。大谷選手がエンゼルスの同僚トラウトから三振を奪って勝利を決めた瞬間、観客らは立ち上がり歓声や指笛、太鼓の音を鳴り響かせた。

 唐真慶一郎さん(31)=那覇市=は「大谷とトラウトの絶対に見られない対決で大谷が勝って印象的だった」と話す。唐真さんは高校時代に何度か山川選手と試合をしたことを覚えており、「同じグラウンドに立っていた人が出ていて、県民として誇らしい。世の中が明るくなってきた時に日本代表がさらに盛り上げてくれた」と喜んだ。

 試合観戦のために仕事を休んだという宜野湾市の女性(30)は「決勝戦にふさわしい試合内容で、全員野球を見せてもらって感動した」と興奮した様子。一緒に応援していた我如古春菜さん(30)=那覇市=は「同い年の大城選手が頑張っている姿を見て、自分も頑張ろうと思った。力になった」と話した。

 職場のメンバー14人と観戦を楽しんだ仲地みき子さん(47)=那覇市=は前日のメキシコ戦勝利を受けてすぐに店を予約した。「このメンバーで歴史的瞬間を見られて良かった。沖縄の星が大舞台で活躍しているのを見て、すごく光栄でうれしい」と笑顔だった。

 (中村優希)

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