沖縄の代表的な土産として知られる御菓子御殿の主力商品「元祖紅いもタルト」。コロナ禍から一転、原料となる紅イモの不足や急激な観光客の増加による需要増から、供給が追い付いておらず、御菓子御殿国際通り松尾店では連日、開店前に長い列ができている。
御菓子御殿では3月15日から、紅いもタルトの販売を直営店10店舗のみとして、1店舗の販売を1日125個、1人の購入上限を5個と制限している。
28日、松尾店の前には午前9時の開店を待つ約50人の行列ができていた。先頭に並んでいた岩手から訪れた男性(23)は「昨日は10時に来たが買えなかったので、今日は7時半から並んでいる。絶対に買いたい」と話した。店舗によって入荷時間が異なるため、はしごして買い求める人もいるという。
御菓子御殿では、最盛期に収穫した紅イモをペースト状にして保存し、1~3月頃の農閑期の在庫を賄っている。しかし、基腐(もとぐされ)病や長雨、農家の後継者不足などの影響を受け、原料が不足している。
営業本部長の久田友次郎氏は「個数制限はあるが、紅いもタルトは公式サイトでも購入できる。紅芋以外の沖縄の原料を使ったおいしいお菓子もあるので、検討してほしい」と話した。
(與那覇智早)
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