2022年の県警職員の処分件数は懲戒5件、訓戒58件の計63件に上り過去5年で最多となることが26日までに、県警監察課への取材と公文書開示請求で分かった。21年の処分は懲戒6件、訓戒22件の計28件で、前年比で2倍超に増加した。監察課は「県警察学校で規律違反が多数確認されたことが増加要因のひとつ」と見解を示し、職員の指導、教養を徹底し、より一層の規律保持に努めるとしている。懲戒・訓戒処分は17年が計33件、18年は計29件、19年は計25件、20年は計24件だった。
22年の懲戒処分は、読谷村の国道58号で酒気を帯びた状態でバイクを運転し、道交法違反(酒気帯び運転)で摘発された40代男性巡査部長(当時)。知人女性の顔などを殴打し傷害容疑で逮捕された30代男性巡査部長(当時)などの計5件。2人は依願退職した。
関係者によると、県警察学校で22年夏ごろ、複数人の学生(巡査)が許可なく施設を抜け出し、飲酒などをする不適切な外出が発覚した。警察学校では22年5月以降、新型コロナウイルスの感染者が急増。学生や教官ら延べ数十人が罹患(りかん)し、感染症対策の一環で、学生らは自宅待機や学外の外出泊が禁止されていたという。
監督責任等で学校長(警視)や幹部ら数人と学生を合わせ十数人が処分された。このうち2人の学生(巡査)は、体調に関して虚偽の申告をしたなどとして、懲戒処分となり、いずれも依願退職した。沖縄本島圏域は22年5月から7月にかけて、新型コロナ感染拡大警報が出された。同年7月中旬~9月末は県医療非常事態宣言が発出されていた。
23年は女子中学生に現金を支払い児童買春したとして、40代男性警視が児童買春・ポルノ禁止法違反で逮捕され懲戒免職処分となったほか、飲酒した上で県立校の石碑を誤って損壊させたとして、50代男性警視が訓戒処分となるなど、3月末までに計17件の処分が出ている。
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