花城大輔県議(沖縄・自民)が27日、開会中の6月県議会で自身の一般質問中に河野洋平元衆院議長について「かつて我が国の歴史を辱めた大先生」と発言した。議会後の取材に「辱めた」とした理由について、慰安婦問題で日本軍の関与を認めた「河野談話のこと」と答えた。
発言は玉城デニー知事の訪中を巡る質問で出た。玉城知事は7月初めにかけて河野氏が会長を務める日本国際貿易促進協会(国貿促)の一員として訪中する。訪中の団長は河野氏が兼任する。
花城氏は一般質問で国貿促の訪中について触れ「団長はかつて我が国の歴史を辱めた大先生」と表現した。発言について取材に「(慰安婦問題の)調査をせずに個人の意見を公の立場で発言したことで、その後の日韓関係に大きく影響した」と説明した。
河野談話は1993年8月、宮沢内閣の河野官房長官が従軍慰安婦問題に関する政府の調査結果を踏まえて発表した。日本軍の関与を認め「おわびと反省」を表明した。河野談話を巡っては、2014年3月に安倍晋三首相(当時)が国会で「見直すことは考えていない」と答弁し、21年6月には菅内閣が政府答弁書で「継承している」などとした。
(佐野真慈)
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