高校生失明事件の初公判で、警察官の被告 起訴内容を大筋認める 沖縄・那覇地裁


高校生失明事件の初公判で、警察官の被告 起訴内容を大筋認める 沖縄・那覇地裁 那覇地裁
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 沖縄県沖縄市宮里の路上で2022年1月、バイク走行中の当時高校生だった男性(18)と沖縄署に勤務していた警察官が接触し、男性が右目を失明するけがを負った事件で、警棒を差し向けるなどし職務上の注意義務を怠って重傷を負わせたとして、業務上過失傷害罪に問われた警察官の男(31)の初公判が4日、那覇地裁(佐藤哲郎裁判長)で始まった。被告側は起訴内容を大筋で認めたが、当時のバイクの速度については争う考えを示した。罪状認否の前に「まずは謝罪させてください」とも述べた。

 警察の対応に不満を持った若者らによる沖縄署襲撃のきっかけとなった同事件。起訴状によると、被告は22年1月27日未明、職務質問をしようとして、時速約25キロのバイクに乗る男性に警棒を差し出すなどし、右目付近に警棒を衝突させたとしている。接触を避けるべき業務上の注意義務を怠ったという。男性は眼球破裂などのけがを負ったとした。

 事件後の22年1月27日深夜~28日未明、若者ら数百人が沖縄署周辺に集まり、一部が暴徒化して庁舎が破壊されるなどした。暴力団員の20代男が暴力行為法違反(集団的器物損壊)罪で逮捕・起訴され、少年ら計15人が摘発されるなどした。