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【知事の一問一答】辺野古代執行 玉城デニー知事「改めて県と真摯な協議を」


【知事の一問一答】辺野古代執行 玉城デニー知事「改めて県と真摯な協議を」 国の代執行を受け、記者団の取材に応じる沖縄県の玉城デニー知事=28日午後、県庁
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社

代執行を受けた玉城デニー知事の会見の主なやり取りは次の通り。

 ―工事が進むことになるが、今後の対応は。
 「今後、全ての工事が何の承認手続きもなく進められることにはならない。難工事であるがゆえに、これから何十回と設計変更の申請が提出されると考えているが、公有水埋立法の中身に沿って申請が適正かどうかを厳正に審査していく」

 ―防衛相は、普天間の全面返還に向けた一つの節目だと発言をしたが。
 「普天間の固定化の不安、基地あるがゆえの周辺住民の日常生活への不安、自然を破壊し莫大(ばくだい)な予算を投下してなお、基地がいつ完成するのかも見えていないことに対する地域全体の不安がぬぐわれていない以上、防衛大臣の発言は理解しがたいと受け止める方が多いのではないか」

 ―再撤回など別の手法については。
 「どのような手法がとれるのか研究しているが、現段階でこれという方向性は非常に厳しい。しかし、さらなる手だてを講じていくためあらゆる知恵を絞っていく」

 ―今の国と沖縄の関係をどう見ているか。
 「今回の代執行訴訟については、国と地方が対等・協力の関係ではなく旧来の機関委任事務に立ち戻ってしまっているのではないか、後戻りしてはいけないというところに戻りつつあるのではないかと危惧をしている。われわれが地域住民の暮らしや生活健康などを含めて、責任ある立場で法律をもとに判断をした不承認なので、本当に対等だというのなら国はなぜ不承認かについて、改めて県と真摯(しんし)な協議を行わなければならない」

 ―辺野古問題を県政の中でどう位置づけるか。
 「これ以上の新たな基地負担は認められないという民意は、既に明確になっている。沖縄県知事として県民と公約という形で結んだ以上、新たな基地建設には反対する」

 ―改めて知事選をして民意を示す選択肢は。
 「上告は、辺野古の新基地建設を阻止するという公約を果たしたいということも含めた判断。今は県知事としての公務をしっかり全うしていきたい」