ひめゆり平和祈念資料館、入館者2400万人を達成 林さん(高2)「びっくりと同時にめちゃうれしい」


ひめゆり平和祈念資料館、入館者2400万人を達成 林さん(高2)「びっくりと同時にめちゃうれしい」 入館者2400万人目となり喜ぶ林和哉さん(中央)と普天間朝佳館長(右)、我那覇亮司ひめゆり平和祈念財団事務局長=30日、糸満市伊原のひめゆり平和祈念資料館
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 【糸満】糸満市伊原のひめゆり平和祈念資料館(普天間朝佳館長)は30日、1989年の開館以来の総入館者数2400万人を達成した。

 2400万人目は、修学旅行で初めて沖縄を訪れた東京都立足立新田高校2年の林和哉さん(17)。普天間館長から認定証と資料館のガイドブックなどを贈られた林さんは「びっくりすると同時にめちゃくちゃうれしい」と笑みをこぼした。

 2400万人目と告げられ戸惑った表情の林さん。「戦争は意味がない。平和であり続けることの大切さを(資料館の展示を通して)学びたい」とあいさつした。

 普天間館長は「コロナ禍の3年間は、長期休館や入館者の減少で存続が危ぶまれた。2400万人目を迎えることができ、多くの人に支えられていることをあらためて感じた」と感謝した。

 「中高生に戦争を『自分ごと』として考えてもらうため、学徒の生き生きとした学校生活などが伝わる展示内容になっている。当時の学生も自分と変わらないと気付き、そこから戦争と平和について考えてほしい」と期待した。

 ひめゆり平和祈念資料館は1989年6月23日に開館し、99年度は最高の100万6660人が来館した。コロナ禍前は年間平均50万人が来館し、2019年11月4日に入館者2300万人を達成した。22年度は31万555人が訪れた。(岩切美穂)