米海軍のミサイル駆逐艦「ラファエル・ペラルタ」(9580トン)が11日午前8時40分ごろ、周囲に民間船が行き交う中、沖縄県石垣市の石垣港の沖合に停泊した。
いかりを下ろすのを琉球新報記者が確認した。「休養と補給」が目的で、乗員はこの日のうちに小型船(テンダーボート)に乗り換え、上陸する見込み。出港は13日午前9時。停泊や上陸に反対する市民らは石垣港クルーズ船バース前で寄港中止を求めて抗議の声を上げている。
全日本港湾労働組合(全港湾)沖縄地方本部(山口順市執行委員長、約1千人)は11日午後から石垣港で全面ストライキを実施する方針。駆逐艦停泊への反発が広がっている。
石垣港は、普段は国内外の旅客船などが使用する港。その沖合に灰色の駆逐艦がいかりを下ろした。背後には竹富島が浮かぶ。市民は米側の要請で設置されたバリケード(フェンス)前で、「寄港と上陸は絶対許さない」と訴えた。
全港湾沖縄地本は停泊場所が港湾区域内であるとして、ストを実施する方針だ。米側が小型船で上陸しなくても、駆逐艦が港湾区域内に停泊している以上、労働者の安全確保の観点からストに踏み切る構え。13日の出港時まで続ける見通し。
米側が2月に石垣市などへ通知した内容によると、駆逐艦は長さ155メートル、幅20メートル、喫水(船底から海面までの長さ)は9・8メートル。乗員319人となっている。
(照屋大哲)