prime

男性の育休は「ボウリングの1番ピン」 その心は? 沖縄県の家事・育児アンケート、監修者のアドバイス


男性の育休は「ボウリングの1番ピン」 その心は? 沖縄県の家事・育児アンケート、監修者のアドバイス 調査監修者の玉那覇敦也さん(ファザーリングジャパン沖縄支部代表)
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社

 県は11日までに、男性の家事・育児参画および育休に関するアンケート調査結果の概要を発表した。男性の育休に関する意識調査は初めて。調査を監修した玉那覇敦也さん(ファザーリングジャパン沖縄支部代表)に男性の家事や育児で、どんなことを大事にするべきか聞いた。

 ◆男性の家事・育児アンケートの結果はこちら

 男性の家事や育児は、やっていることが女性のためになっているかを評価軸にすることが肝要だ。子どもが生まれる前から何をどの程度分担するかを事前に話し合っておく必要がある。

 ただ、家事をタスク化しすぎると出来栄えを求めすぎてトラブルになりやすい。家庭環境は十人十色。完璧を求めすぎず、多少は散らかったり、汚れたりしてもいいよね、という感覚があってもいい。男性側は上手でなくても互いが笑顔でいられるやり方を模索してほしい。

 育休の取得期間で見えた理想と現実のギャップには、男性の責任感や職場の理解不足がうかがえた。男性の育休はボウリングの1番ピンに例えられている。取得することで家事育児の面で妻と同じ目線に立つことができるようになり、その経験や認識が職場環境や社会の変化へと連動していくので、職場の管理者が業務の効率化などを図ってほしい。一方で、自営業者が取得できる制度も必要だ。

 取得期間は1年ぐらいはあってもいい。女性の産後うつは産後3~6カ月に起きやすいので支える必要もある。赤ちゃんの成長でいえば、首がすわり、寝返りやハイハイができるようになる一つ一つの喜びを共に感じられる。乳幼児期を夫婦で乗り越えると、その後も良い関係が築けるというデータもあるので、それぞれの形をみつけてほしい。(談)