平和祈念公園の「平和の火」点火できず 慰霊の日までに復旧のめど立たず 大雨で設備が浸水 糸満・沖縄


平和祈念公園の「平和の火」点火できず 慰霊の日までに復旧のめど立たず 大雨で設備が浸水 糸満・沖縄 糸満市の平和祈念公園の「平和の火」
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 沖縄県は21日、糸満市摩文仁の平和祈念公園内の平和広場中央に設置されている「平和の火」について、12~13日にかけての大雨によって、点火設備が故障し、23日の慰霊の日までに復旧の見込みが立っていないことを明らかにした。地下に保存している種火は無事だという。

平和祈念公園のホームページなどによると、平和の火は、世界の恒久平和への祈りを込め、沖縄戦で米軍が最初に上陸した座間味村阿嘉島で採取した火と、被爆地の広島市の「平和の灯」、長崎市の「誓いの火」から分けられた火を合わせたもの。1991年からともし続け、95年の慰霊の日に今の場所に移したという。

 大雨によって、平和の火をともしている台座の下にある点火設備が浸水した。電気系統は修理したが、他の部品の交換が間に合わず23日までの復旧は難しい状況だという。

 平和の火は平和祈念公園の中でも象徴的な場所として、毎年沖縄全戦没者追悼式が開催される慰霊の日の前後には、メディアに撮影され全国に写真や映像が届けられていた。