「停電が一番心配」台風3号が先島接近 住民は対策に追われ ネット張り、食料買い出し 沖縄


「停電が一番心配」台風3号が先島接近 住民は対策に追われ ネット張り、食料買い出し 沖縄 台風の接近に備え、住宅の窓をネットで保護する住民=23日午後2時15分過ぎ、石垣市
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 台風3号の接近を受け、石垣市や宮古島市では22日から23日にかけて、住民らが飛来物から窓ガラスを保護するためにネットを張ったり、板を打ち付けたりした。

 漁師はロープで漁船を係留し、農家は農具を整頓するなど、各地で対策に追われた。スーパーでは客がカップ麺やパン、菓子などを買い求めた。

 石垣市では家族総出で自宅の周囲をネットで囲ったり、飲食店従業員が店舗の窓に板を張ってドリルで固定したりした。

 市大川のスーパー「ハッピーマートほんな」では午前中から飲食物などを買う客が訪れた。店長の本名多恵さん(76)によると、22日ごろから、パンや菓子類、おにぎりや揚げ物などの総菜を買う客が増えたという。自社倉庫に備蓄品があるため、棚は空にはなっていない。

 本名さんは「簡単に食べられるものが売れるね。家でゆっくりするためか、缶ビールも売れている」と語った。台風の被害がないことを願いつつ、「停電が一番心配だ」と気をもんだ。

 宮古島市平良の荷川取漁港では、ロープで個体された船舶が並んだ。複数のロープで、岸壁に停泊していたヨットを固定していた男性(54)は「宮古島は台風の進路からずれているが、何があるか分からないので固定している。作業に2、3時間かかるので大変だ」と額に汗を流した。

 市平良西仲宗根にあるマンゴーハウスで作業していた山里邦博さん(43)は「マンゴーの収穫は7月中旬で終わっているので一安心だが、台風の吹き返しでハウスが壊れないか心配だ。これからビニールを巻き上げたら、後は何もないことを祈るのみだ」と話した。

(照屋大哲・友寄開)