フランス・パリに到着した23日午後、パリの中心地に繰り出した。巨大な広告など街はいたるところで五輪仕様にドレスアップされる一方、テロへの厳重な警戒態勢が敷かれていた。エッフェル塔近くのカフェにいた1時間で、けたたましいサイレンを鳴らしたパトカーが何台も目の前の道路を横切り、上空には警戒するヘリコプターがバタバタと音を鳴らして旋回していた。
ラ・モット・ピケ駅からエッフェル塔方面に歩くと、多くの観光客が引き返していた。エッフェル塔周辺に交通規制が敷かれているためだ。メディアパスがあれば近くまで行くことができたが、荷物検査を求められるなど開会式があるセーヌ川に近づくにつれて警備が厚くなった。セーヌ川に掛かるビル・アケム橋からエッフェル塔を眺めると、塔には巨大な五輪のマークが飾られていた。
24日には日本の外務省が「現在、フランス国内におけるテロ対策行動計画の警戒レベルは最高水準となっています」と注意を呼びかけた。フランス在住で県出身の平良明子さん(59)は26日朝までに発生した高速鉄道TGVを狙った同時多発的な放火事件に「息子が前夜にTGVでパリに帰ってきていてとても怖かった。開会式がある日にとても残念。夏休みの時期で多くのフランス人も影響が大きい」と懸念を示した。
◆パリ五輪、県勢活躍伝えます 古川記者を現地派遣
琉球新報社は、パリ五輪に出場する県勢選手らの取材のため、フランスに古川峻記者(暮らし報道グループ運動班)を派遣しました。7月24日から8月11日まで、主に県勢5人が出場する重量挙げや自転車ロードレース、サッカーなどの取材に当たります。
パリ五輪には重量挙げの宮本昌典、自転車ロードレースの新城幸也、サッカーのGK野澤大志ブランドン、母が石垣島出身の水球男子のGK棚村克行、父が豊見城市出身のアーティスティックスイミングの比嘉もえの5人の県勢が出場します。