国の史跡に指定されている沖縄県浦添市の「浦添城跡」内にある「浦添ようどれ」で3日、スプレーによるものと思われる落書きが3カ所で見つかった。同日午後2時ごろ、城跡を巡回していた浦添グスク・ようどれ館の職員が見つけた。浦添署は午後4時50分ごろ、浦添市教育委員会から通報を受け、文化財保護法違反の疑いを視野に捜査している。
落書きは東室と西室に向かう途中に設置された看板と中御門(なかうじょー)の内側、西室(英祖王陵)の壁面の3カ所で見つかった。職員によると午後2時ごろ巡回中の職員が落書きを発見し、市教育委員会に連絡。監視カメラの映像を確認したところ午前10時40分ごろ、上半身裸の3人組がようどれを囲う塀の上を歩き、西室前の柵を倒して中に入り、落書きをする様子が確認されたという。
職員は「けしからん事だ。本人が謝りに来たら、自分の先祖の墓が同じようなことをされたらどう感じるか聞きたい」と憤った。
浦添ようどれは、浦添城跡内にある琉球王家の墓。英祖王統の陵墓と第二尚氏王統第7代王・尚寧の一族が葬られている陵墓からなる。沖縄戦で破壊されたが、1996年の発掘調査の後、2005年に復元された。