世界中の県系人の交流拠点となる「世界ウチナーンチュセンター(仮称)」の整備をめぐり、市民有志でつくる世界ウチナーンチュセンター設置支援委員会(WUC)が12日、シンポジウム「みんなで考える! 世界ウチナーンチュセンターの機能」を那覇市おもろまちの県立博物館・美術館で開いた。同委員会の三木健共同代表や県内の海外県人会代表らが登壇し、意見を交わした。
沖縄カナダ協会と沖縄パンアメリカン連合会の会長を務める大山盛稔さんは、移民1世や2世が残した日本語の資料を、日本語ができない3世以降が読めずに破棄している現状に危機感を示し「県内で資料を保管するなど、早急に対応しなければならない」と訴えた。
県内のさまざまな海外県人会が交流できるスペースや、県系人が訪れた際に自身のルーツだと感じられるような場所を設置することについても意見を交わした。ペルー沖縄県人会メンバーの我那覇宗孝さんは「幅広い学びのためにも、海外県人会同士が交流できるスペースは設置するべきだ」と話した。
県交流推進課の仲村卓之課長もコーディネーターとして出席し、これらの意見を県としても積極的に取り入れていくと回答した。