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「大麻グミ」販売、国際通り周辺に複数店舗 一時「合法大麻」看板も クッキー、オイル…全国で広がる


「大麻グミ」販売、国際通り周辺に複数店舗 一時「合法大麻」看板も クッキー、オイル…全国で広がる 店舗前に掲げられていた「合法大麻」などと書かれた看板。現在は布などで覆われて見えないようになっている
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 那覇市内には現在、危険ドラッグのような健康被害が確認されている大麻由来の成分に似た合成化合物「HHCH」(ヘキサヒドロカンナビヘキソール)や大麻由来の「CBD」(カンナビジオール)などの商品を扱う店舗が国際通り周辺に少なくとも3店舗確認されている。ある店舗では一時期、「合法大麻」と書かれた看板を掲げていた。那覇市議会で同商品を巡る問題が取り上げられているほか、市でも当該店舗に立ち入り調査を実施するなど、警戒を強めている。

 本紙記者が実際に市内のある店舗を訪れたところ、店内には商品の説明として、片頭痛や生理痛の緩和、睡眠の質向上、リラックスできるなどのうたい文句が並んでいた。一方、別の店舗には、商品に含まれる成分が指定薬物になったとして、「当店で購入した上記成分を含む製品は処分してください」との張り紙が貼られていた。

 南部医療センターによると、今年8~10月にCBDを含んだ製品の摂取で搬送されたのは9人で、そのうち2人が未成年、1人が妊婦だという。CBDを巡ってはクッキーやオイルなど全国で急速に広がっており、規制の網をかいくぐる“いたちごっこ”になっていると指摘されている。

 県の調べでは9月時点で、危険ドラッグを販売していると思われる店舗が10カ所確認されている。県側は対応策として、不動産業者に危険ドラッグを販売する店舗に物件を貸さないよう周知するほか、情報収集に努めている。那覇市でもSNSなどを通して、危険ドラッグへの注意喚起を行っている。

(吉田健一、嘉陽拓也)