玉城デニー知事が「世界ウチナーンチュセンター(仮称)」を整備すると発表したことを受け、6年前から整備を求めてきた「世界ウチナーンチュセンター設置支援委員会(WUC)」のメンバーは31日、県庁で会見を開き、喜びと今後への期待を語った。
「ムートゥヤー(本家)を沖縄につくることが必要だと頑張ってきた。第一歩で感無量だ」
WUC事務局長の大城道子さんはほほえんだ。
移民史を研究する大城さんは自身も移民の親族がいて、「その仕送りで戦後の沖縄を乗り越えてきた」という思いがある。コロナ禍で各地の県人会の活動が停滞するなか、シンポジウム開催やパンフレット配布による周知、オンラインでの海外との意見交換といった会の活動を支えてきた。
沖縄ブラジルネットワークアミーゴ会会長の与那城昭広さんは、市町村の留学生受け入れが最近、縮小していることに触れ、「施設ができれば総合的にできる」と交流拡大に期待を示した。
WUC共同代表の高山朝光さんは「沖縄のネットワークを強化することによって、沖縄の平和で豊かな社会づくりに貢献できると思う」。今後は移民地の種でつくった森に移民1世の名前を刻んだ記念碑をつくることを求めていきたいと語った。
(南彰)