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「熱心で真摯な研究者」「離島の視点の重要性示す」 西里喜行さん死去、関係者から哀悼の声 近代琉球・沖縄史研究に功績


「熱心で真摯な研究者」「離島の視点の重要性示す」 西里喜行さん死去、関係者から哀悼の声 近代琉球・沖縄史研究に功績 東恩納寛惇賞の受賞インタビューで歴史研究への思いを語る西里喜行さん=2018年1月31日、宜野湾市の自宅
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  >>> <訃報>西里喜行さん死去 83歳 琉大名誉教授 「歴代宝案」編さんに尽力 

 琉球大名誉教授の西里喜行さんの訃報に関係者からは、琉球・沖縄史研究における功績をたたえ、哀悼する声が聞かれた。いずれも琉球大名誉教授の金城正篤さん(88)と高良倉吉さん(76)は、1991年以降、西里さんと共に県歴代宝案編集委員会作業部会委員を務めた。

 金城さんは京都大学大学院時代から西里さんと親交を深め、共同執筆も重ねた。琉球大学では東洋史を専攻する学生の指導にも共に携わった。「寝食を忘れるほど学問一点張りの熱心な研究者で、批判に対しても真摯に対応される人柄だった」と振り返った。

 高良さんは訃報を受け「昨年、歴代宝案の会議で元気な姿を見かけていたので非常に驚いた」とし、「八重山の出身で、本島中心ではなく離島への視点を含めた近代史の重要性を示された。研究熱心で敬愛すべき学者だった」としのんだ。

(西田悠)