3月4日は「さんしんの日」 600年以上の歴史、先人の技を次代へ 三線「伝統工芸士」に4氏認定 沖縄 


3月4日は「さんしんの日」 600年以上の歴史、先人の技を次代へ 三線「伝統工芸士」に4氏認定 沖縄  伝統的工芸品産業振興協会から発行された伝統工芸士認定証を手にする三線組合理事長の渡慶次道政さん(左)と仲嶺盛文さん=1日、那覇市安里の沖縄県三線製作事業協同組合
この記事を書いた人 Avatar photo 田中 芳

3月4日は「さんしんの日」。県三線製作事業協同組合(渡慶次道政理事長)の組合員が「三線」では初となる、伝統的工芸品産業振興協会(東京都)による「伝統工芸士」に認定された。

 1日、渡慶次道政さん(76)と仲嶺盛文さん(78)に同協会からの認定証が贈られた。
 認定されたのは、2人の他にいずれも2月に急逝した譜久山勝さんと、照屋勝武さんの計4人。筆記、面接、実技試験を含む認定試験を受験し、4人全員が合格した。伝統的工芸品産業振興協会は、経済産業相が指定する伝統的工芸品の作り手を対象に、高度な技術・技法を持つ人を伝統工芸士として認定している。

 三線は約600年以上の歴史があると言われる。渡慶次さんは「先人たちが築き上げた技術や技法を受け継ぎ、三線の機運が高まっている中、工芸士に認定されとても喜んでいる」と話す。技術の継承と後継者育成の課題もある。「伝統を守りながら、時代に合った新しい三線も作り出す必要がある」と指摘した。

 仲嶺さんは「三線の制作には個性がありそれぞれ形が違う。これからも品のある三線を作りたい」と語った。

 同組合は2010年3月に設立。18年には「三線」が国の伝統的工芸品に指定された。  

(田中芳)