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「要塞化、戦争前夜のよう」 南西諸島の自衛隊配備で危機感共有 千葉で沖縄文化祭


「要塞化、戦争前夜のよう」 南西諸島の自衛隊配備で危機感共有 千葉で沖縄文化祭 踊りや歌、講演を通して今の沖縄を考えた沖縄文化祭=30日、千葉県の松戸市民会館
この記事を書いた人 Avatar photo 斎藤 学

 【千葉】踊りや歌、講演を通して今の沖縄を考える沖縄文化祭(松戸「沖縄とつながろう」実行委員会主催)が30日、千葉県の松戸市民会館であった。一坪反戦地主会関東ブロックの與儀睦美さんが琉球舞踊を披露するとともに講演し自衛隊配備が急ピッチで進む沖縄の現況を伝えた。

 文化祭のテーマは「沖縄をガザにさせない」。與儀さんは「再び沖縄戦を起こさせないために」と題し講演した。「戦争前夜のように沖縄が軍事要塞(ようさい)化されている」と説明して、先島をはじめ、沖縄本島で進む自衛隊配備への危機感を示した。

 一方で配備先の先島などの地域によっては自衛隊員と住民が身近な関係になることで「人間関係が複雑化し、軍事基地への反対の声を上げにくい雰囲気も現れつつある。これまで平穏だった地域が分断させられる。その元凶が何なのかを考えてほしい」と聴衆に呼び掛けた。

 またシンガー・ソングライターの大熊啓さんは平和のうたごえと題して「沖縄を返せ」「喜瀬武原」などを披露。「沖縄は歌で闘ってきた」と述べ、戦後沖縄を歌で振り返った。文化祭では、基地や原発などの周辺土地の利用面で制約がかかる重要土地規制法についての解説もあった。

(斎藤学)