オクラレルカが見頃を迎えている大宜味村喜如嘉で、平良景昭さん(86)がターブク(田んぼ)の一角にある畑をオープンガーデンとして開放している。戦争が続くウクライナに平和が訪れることを願い、海岸の漂着物などをウクライナ国旗と同じ青や黄色に塗って飾り付けている。
平良さんは沖縄戦当時、喜如嘉の山中に避難した経験を持つ。「新聞で戦争に関する記事を読むと、不安な気持ちになる」という。そこで今年2月、ガーデンを訪れた人たちがユンタクしながらウクライナの平和を願い、沖縄の歴史にも思いを深める場所を作ろうと考えた。
早速、海岸に流れ着いた漁具の浮き玉、ベンチをウクライナ国旗と同じ色で塗ることにした。やってみると楽しく手が止まらず、次々と塗っているとガーデンは青と黄色でいっぱいに。ウクライナの地図や新聞記事などを貼り付けたパネルも設置しオクラレルカの開花に合わせて完成させた。
「ウクライナの国旗に描かれているのは田園の風景で、喜如嘉の風景と重なる。喜如嘉のターブクから平和と幸せを願っていきたい」と笑顔を見せた。
(玉寄光太)