沖縄戦で略奪され、3月に米国から返還された流出文化財について、県は有識者で構成する「返還文化財保存修復分析検討委員会」を設置し、第1回会合を5月中に開催する方針だ。
歴代国王の肖像画「御後絵」を先行して調査し、顔料や紙の性質などを分析する。県の担当者は同委員会について国の首里城復元に向けた技術検討委員会を参考に「『見える修復』を目指したい」と述べた。
委員会は歴史学、文化財科学、博物館学、絵画の専門家ら5人の委員で構成する予定。
県教育庁文化財課の瑞慶覧勝利参事兼課長は、御後絵の今後の扱いについて、「最終目標は修復を終えた上で県内外に広く公開することだ」とし、まずは修復に向け御後絵そのものの基礎調査を行う意向を示した。
(当銘千絵)