戦前から約100年、かまぼこを作り続けてきた那覇市松尾の第一牧志公設市場に隣接する老舗「ジランバ屋」が5月末でのれんを下ろす。店主の玉城洋子さん(76)や従業員らの高齢化で、店の継続が難しく、閉店を決めた。
洋子さんの母で創業者の玉城ジラさん(1905―99年)が、1926年頃に那覇市内に店舗を構え、戦後もかまぼこ一筋に店を切り盛りしてきた。
ショーケースにはアーサやにんじんなど15種類のかまぼこが並ぶ。一番人気はゴボウのちきあぎ(沖縄風かまぼこ)。地元客が多く訪れ、朝から晩まで客足は絶えない。
かまぼこを買いに訪れた喜久山時子さん(70)は、近隣で経営する飲食店で同店のかまぼこを使った沖縄そばを提供している。「ジランバのかまぼこがおいしかった。これからどうしよう。閉店と聞いてがっかりだが、洋子さんにはとてもよくしてもらった」と閉店を惜しみつつ感謝した。
(中村優希)
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那覇市松尾の第一牧志公設市場に隣接する老舗かまぼこ店「ジランバ屋」が5月末で約100年の歴史に幕を下ろす。ゴボウの「ちきあぎ」やアーサーやにんじんの「ダンゴ」 …