コザ高校2年(当時)の空手部男子生徒が2021年1月、部活動の顧問から執拗(しつよう)な叱責(しっせき)を受け自ら命を絶った問題に関連し、ことし4月、同校に赴任した大嶺哲司校長は16日までに、教員による不適切な指導への対策として、学校独自の対応マニュアルを8月までに策定すると明らかにした。部活生の悩みや困りごとをいち早く把握するため、学期ごとに年3回、ウェブアンケートを実施する方針も示した。
同問題の第三者再調査委員会が3月に公表した調査報告書では、顧問の不適切言動が見過ごされた原因として「問題発生時の基本的対応指針が確立されていない」と指摘し、コザ高をはじめ全県立学校で統一的な対応基準を定める必要性を提言していた。
部活生へのアンケートは、速やかに問題を把握し支援につなげる目的で、学校独自の対応として毎学期末に実施する。再調査委が課題だと指摘していた相談体制の構築も急ぐ。私案として、ウェブを活用し生徒が相談したい教員を選べる仕組みを6月までに導入したいとの考えを示した。
校則の見直しは生徒や保護者、外部有識者の意見を聞いて12月まで検討し、25年度にかけて改正する。部活動特別推薦は22年度実施の入学試験から廃止したと説明した。
大嶺校長は「学校の制度や校則も、時代に合わせて変えるべきものは変える必要がある」と語った。
(外間愛也、高橋夏帆)