豊見城市は5日の市議会総務財政委員会で、沖縄振興特別推進交付金(ソフト一括交付金)で購入した豊見城市民体育館のバレーボール用サーブマシン(154万円)について、2023年度内に納品されなかったにもかかわらず、担当課が納品が完了したと見せかける書類を業者に作成させ、県へ虚偽の報告をしていたと明らかにした。
市は交付金を返還するため、一般財源を支出する「事故繰り越し」で対応する方針。
市は23年12月に補正予算を組み、イタリア製のマシンを発注。23年度内に納品予定だったが、中東情勢悪化の影響で船舶輸送の航路に変更があり、納品が大幅に遅れた。
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市によると、担当する教育部生涯学習振興課は3月末までに、納品が4月中旬になる見込みを把握していた。年度繰り越しの手続きを行えば問題なかったが行わず、マシンが3月29日付で届いたとする虚偽の納品書を業者に作成させ、県に偽った事業完了調書を提出した。4月22日から市内で開催されたバレーボール男子日本代表の合宿までには納品されると判断し、不適切な事務処理を行ったという。購入費は4月11日に一度支払ったが、同30日に返金された。実際にマシンが届いたのは5月15日で市民体育館に保管されている。
市側は4月初旬に問題を把握し4月18日付で県に報告。県は内閣府に報告し、内閣府で対応を検討しているという。今後、市職員分限懲戒審査委員会で審議する。
(田中芳)