沖縄平和運動センターは8日、那覇市に拠点を置く陸上自衛隊第15旅団が公式ホームページで、沖縄戦を指揮した日本軍第32軍牛島満司令官の辞世の句を掲載していることに抗議する声明を発表した。自衛隊は日本軍と同様に皇国史観を持つ組織であることを、県民に周知することが目的という。
声明文では、辞世の句と、同旅団の前身の臨時第1混成群長だった桑江良逢氏(2010年死去)の訓示として紹介されている「散華された軍官民20余万の英霊」という表現が、皇国史観に基づくものだと指摘した。
辞世の句をホームページから削除しただけでは、自衛隊が持つ皇国史観を変えられないと指摘。「皇国史観に基づく沖縄戦賛美を許さず、あらゆる戦争策動に反対し、戦争そして軍隊を拒否する」とした。
声明文は10日に第15旅団と防衛省に郵送する予定。
(狩俣悠喜)