有料

「政治的スト慎んで」 石垣市が港湾労組に異例の見解 米軍駆逐艦の寄港 沖縄


「政治的スト慎んで」 石垣市が港湾労組に異例の見解 米軍駆逐艦の寄港 沖縄 石垣市役所(資料写真)
この記事を書いた人 Avatar photo 照屋 大哲

 【石垣】米駆逐艦が3月に石垣港に入港し、全日本港湾労働組合(全港湾)沖縄地方本部がストライキを実施した件で、石垣市は10日、市の見解として「島々の物流が混乱したことは大変残念だ」とし、「政治的な闘争を背景にした、住民生活を盾に取るストライキは今後厳に慎んでいただきたい」と求めた。行政がいち組合にスト実施を控えるよう言及するのは異例。

 この日の一般質問で、市の嶋田廉企画部長が平良秀之氏(公明石垣)に答えた。全港湾沖縄地本の山口順市執行委員長は本紙の取材に「コメントのしようがない」とした。全港湾沖縄地本は労働者の安全を守るためとして、3月11日午後から13日午前までストを決行した。

 市議会は3月12日、「全港湾のストは労働基本権に定められた『団体行動権』によるストではなく、政治目的のスト」だとし、ストの即時解除を求める要請決議を与党と中立の賛成多数で可決していた。 

(照屋大哲)