世間がにぎやかに過ごしている年末に少女は公園で声を掛けられた。事件が起こる前に周りの大人が声を掛けることはできなかったのか。被害者が話してくれた勇気に敬意を表したい。どうかゆっくり傷を癒やしてほしい。
報道では「けがはない」と伝えられたが、外傷の問題であって、心には傷が残る。性的暴行というと「強姦でないのでは」と勝手に被害の程度を第三者がランキングするが、大したことではないかどうかを判断するのは本人だ。違和感があったからこそ周りに話すことができたと思う。
2019年に4件の性暴力事件の無罪判決が続いたことがきっかけで花を手に性暴力の根絶を訴える「フラワーデモ」が東京で始まった。刑法改正を目指して全国に広がり沖縄でも開催を決めた。
沖縄では米軍基地あるがゆえに、米軍の性犯罪は大きく報道される一方で、身近な性暴力が見えにくくなってしまうことがある。被害者を孤立させないよう「一人じゃない」というメッセージを発信し続けたい。
(慶田城七瀬)
(随時掲載)