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若年妊娠の相談、沖縄で過去最多889件 最年少は13歳 LINE活用しSOS「生理が来ない…」 23年度


若年妊娠の相談、沖縄で過去最多889件 最年少は13歳 LINE活用しSOS「生理が来ない…」 23年度 悩む女性(イメージ)
この記事を書いた人 Avatar photo 嶋岡 すみれ

 若年妊産婦などを支援する一般社団法人「おきなわ子ども未来ネットワーク」(山内優子代表理事)は、11日、無料通信アプリLINE(ライン)で相談を受け付ける「県若年にんしんSOS」に、2023年度は889件の相談が寄せられたと発表した。このうち10代が約7割を占めた。前年度(578件)を大きく上回り、過去最多となった。企業や学校などの協力により事業の周知が進んだことが背景にあるとみられる。

 同法人の事業報告書で公表した。相談を実施した889件を年齢別に見ると、17歳が228人で最も多く、次いで19歳が150人、21歳以上が113人だった。最年少は13歳で、11人だった。

 主な訴えは「生理が遅れている・こない」が131件、「妊娠している」が102件、「症状がある」が94件だった。避妊の有無については「不明」が41%、「なし」が36%、「あり」が23%だった。相談中に生理が来た事例は88件。

 相談はないものの、LINEの友達登録をした人の件数は172件だった。同法人は「潜在的に妊娠への不安を抱えていると思われる。相談があった場合は早急に対応したい」としている。

 事業は19年に始まり、21年度から県の委託事業となった。助産師や保健師などのサポーターが相談者の希望に応じて妊娠検査薬を無償提供するほか、産婦人科受診に付き添う支援も行う。

 同法人によると、SNSで知り合った男性と性行為をし、妊娠が分かった後に連絡が取れなくなった事例や、本人は生理不順だと思い込み、相談が来た時点で妊娠中期になっていた事例などがあったという。山内代表理事は「SNSに関する相談が増えてきているので活用方法の注意を呼びかけ、避妊や生理などについての性教育も強化する必要がある」と話した。