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ウクライナ難民支援の託児所「友好の家」閉所 沖縄出身の東さん運営 資金厳しく、転園先確保まで預かる


ウクライナ難民支援の託児所「友好の家」閉所 沖縄出身の東さん運営 資金厳しく、転園先確保まで預かる ウクライナ難民を支援する託児所の閉所を報告する東優悟さん=18日、県庁
この記事を書いた人 Avatar photo 中村 優希

 一般社団法人こども笑顔支援会の東優悟さん(27)=那覇市出身=が18日、県庁で会見を開き、ポーランドで開設している託児所「友好の家」を閉所すると報告した。ロシアによるウクライナ侵攻でポーランドに避難してきたウクライナの子どもたちを受け入れてきたが、運営費の確保が厳しく、支援を続けることが難しくなった。

 託児所は、ポーランド在住の東さんが、2023年7月に南部のカトヴィツェに開設した。18人を受け入れ、避難者の母親を職員として雇っている。運営費は主に日本から集まった寄付金で賄っていたが、物価高の影響などもあり、8月には資金が底をつく見通しだ。

ウクライナから避難して来た子どもらと遊ぶ東優悟さん(左)ら=4月23日、ポーランド・カトヴィツェ(提供)

 8月末に閉所するが、子どもたちは次の保育所が見つかるまでは預かる予定だ。ポーランドの新学期が始まる10月までに、公立の保育所に預かってもらえるよう働きかけている。

 侵攻が長引き、難民に対する国際的な支援が減ってきているといい、すでに閉所した託児所もある。

 東さんは「多くの皆さんの支援があってここまで続けられた。この託児所を通して安心して仕事を見つけているお母さんたちの姿を見るとやってよかったと思う。残った予算で、全力で支援するつもりだ」と話した。

 (中村優希)