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高校生がアパレルブランド立ち上げ 「伝えたいことを服に」 ネガティブな体験「勇気」へ 沖縄・名護


高校生がアパレルブランド立ち上げ 「伝えたいことを服に」 ネガティブな体験「勇気」へ 沖縄・名護 プライスさんがデザインしたTシャツやキャップなど。27日~28日開催の名護夏まつりで販売する=21日、名護市
この記事を書いた人 Avatar photo 金城 大樹

 ネガティブをポジティブに―。名護高校3年生のプライス美亜さん(17)が、昨年3月から自身のアパレルブランド「million wings(ミリオン・ウイングス)」を立ち上げ、自身の体験などをもとにしたデザインのTシャツやキャップなどを販売している。

 27、28日に名護市で開催される名護夏まつりにも出店し、販売する。

 プライスさんは中学2年生のころに、日本人と外国人の親を持つという生い立ちからいじめを受け、転校した。その際、「自分が変わるきっかけをつくりたい」と服で自己表現することに興味を持ち、昨年、ブランドを立ち上げた。

アパレルブランド「million wings」を立ち上げたプライス美亜さん=21日、名護市

 自身のネガティブな体験をもとにデザインし、ポジティブに昇華しているというプライスさん。中学生のころに受けたいじめや「アパレルを始めたい」と打ち明けた時の周囲の否定的な反応など、ネガティブな体験を「挑戦する勇気」などのポジティブなテーマに変えてきた。「自分を守るのは自分の経験。今では自信がついたし、心が強くなった気がする」と前を向く。

 ブランド名に「私たちは自由であり、どんなことだって成し遂げられる」という意味を込め、ロゴに空を自由に羽ばたくタカを選んだ。「高校生がやっているブランドと聞くと驚かれるが、そんなことはない。誰でも何かをやってみようと思えばできる」とブランドに込めた思いを体現する。

 来年には東京都の服飾学校で流通について学ぶという。「いろいろなことを見て学んで、ブランドを動かしていきたい。自分が伝えたいことを服に落としていく」と意気込み、夢に向かって大きく翼を広げる。 

(金城大樹)