大型で非常に強い台風3号は24日、八重山地方を暴風域に巻き込みながら西へ進んだ。24日夕方ごろまで暴風域に入っていた与那国島では午後1時51分に最大瞬間風速50・2メートルを観測した。与那国町所野では午後2時4分に7月の観測史上で最大の45・8メートルを観測した。沖縄電力によると24日午後4時に竹富町と与那国町の2町で最大1910世帯が停電した。
沖縄地方では24日夜にかけて、線状降水帯が発生して大雨災害発生の危険が急激に高まる可能性があるとして、気象庁が注意を呼び掛けている。
午後8時現在、石垣市、竹富町、与那国町の3市町で770世帯が停電している。沖縄電力は、暴風が落ち着き次第、順次復旧作業に取り組むとしている。
台風3号は24日午後7時現在、与那国島の西南西約120キロの海上にあり、1時間に約15キロの速さで西に進んでいる。中心気圧は940ヘクトパスカルで、中心付近の最大風速は45メートル、最大瞬間風速は65メートルとなっている。
台風の影響で、与那国町所野では24日午後6時までの24時間雨量が132ミリを観測。石垣市川平では119・5ミリを記録した。
県は24日午前、災害対策本部会議を県庁で開いた。各部の対応などを情報共有し、暴風や土砂災害などに厳重に警戒するよう呼び掛けた。玉城デニー知事は「暴風や大雨などへの警戒と、『命を守る行動』を最優先に行っていただきたい」とメッセージを発表した。
(前森智香子、吉田健一)