久しぶりに朝日が顔をのぞかせた1日早朝、名護市の嘉津宇岳から千羽近いアカハラダカが青空を飛び回る様子が確認された。
アカハラダカは毎年9月ごろに越冬のために南へと渡るが、今年は天候不順などの影響で遅れているという。上昇気流に乗って多数のタカが竜巻状に旋回する「タカ柱」が確認されるなど、沖縄への飛来数が徐々に増えている。
アカハラダカの県内への飛来は毎年9月初旬ごろに始まり「白露のタカ渡り」で知られている。毎年、観察を続けてきた県鳥獣保護区管理員の嵩原建二さんによると、近年は渡りの時期が徐々に遅れてきているという。1日は名護博物館や市民らの目視調査で、嘉津宇岳からは947羽のアカハラダカ、3羽のサシバが確認された。
嵩原さんは「天候不順で渡ってくる数がばらけているが、2千羽ほど見えた日もあった。アカハラダカの渡りのピークは『白露の渡り』から、『(10月中旬ごろの)寒露の渡り』に近づいている」と話した。10月に入り、本島北部ではサシバの飛来も徐々に増えてくる見通し。
(池田哲平)