「琉球の宝」に触れる施設に 「中城御殿」再建へ起工式 2026年の完成予定


「琉球の宝」に触れる施設に 「中城御殿」再建へ起工式 2026年の完成予定 (左から)中城御殿跡地検討委員会の田名真之委員長、池田竹州県副知事、知念覚那覇市長、沖縄美ら島財団の湧川盛順理事長=2日、那覇市の首里城公園中城御殿跡地
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 琉球国王の世継ぎの屋敷で、沖縄戦で焼失した「中城御殿(なかぐしくうどぅん)」の再建に向け、沖縄県那覇市の首里城公園中城御殿跡地で2日、整備工事の開始となる起工式が開かれた。琉球時代の歴史・文化の継承を目的に尚家関係の国宝資料を展示する施設などを整備する計画で、学習施設や地域の周遊拠点として2026年の完成・公開を目指す。

 施設を整備する沖縄県、展示・収蔵環境を担う那覇市、美術工芸品の寄託や展示収蔵に関する連携を組む沖縄美ら島財団ら関係機関による調印式もあり、中城御殿の整備と管理運営にあたっての覚書を取り交わした。

 首里城近くの中城御殿は1879年の琉球処分以降には尚家一家の住まいともなった歴史ある建造物だが、1945年に沖縄戦で焼失。防空壕(ごう)に避難させていた文化財の多くも消失した。

 那覇市の知念覚市長は「首里城公園内の周辺施設と合わせ、訪れる人々が首里の歴史文化に触れられる施設になるものと期待している」と述べた。