【北部】8~10日にかけて、沖縄本島北部を中心に大雨が降り続いた影響で、国頭村、大宜味村、東村、名護市、恩納村で、少なくとも床下浸水51件、床上浸水48件が確認されていることが11日午前、各自治体への取材で明らかとなった。被害が大きかった国頭村比地では、住民22人が村内の宿泊施設に避難を継続している。
浄水施設に土砂が流れ込んだ大宜味村は、ほぼ全域で断水が続き、村内の約1700世帯に影響が出ている。村によると、断水の復旧見込みはたっておらず、村役場で給水支援などを続けていくとしている。
大雨の被害を受けて、各市町村では11日午前、被害状況のとりまとめが進んでいる。速報値で、国頭村では西海岸側の比地、辺土名を中心に床下浸水34件、床上浸水23件が確認され、村道6カ所が土砂崩れの影響で通行止めとなっている。また、村内の15軒で停電が続いている。ヤギ飼育農家から、20頭に被害があったとの連絡もあった。
大宜味村は床上浸水4件が確認され、土砂崩れにより、村道2カ所で通行止めが続いている。東村は床下浸水6件、床上浸水15件が確認された。一時、村道10カ所で交通規制があり、復旧に向けて作業を進められている。
恩納村では床上浸水1件が確認されたほか、村名嘉真でレンタカーの水没が1件、村全域で車への水の浸入が5~6件確認された。名護市は床上浸水5件、床下浸水11件が確認された。宜野座村、金武町で被害の報告は上がっていない。
国頭村の大国林道で土砂崩れの影響で、国頭村比地の宿泊施設で孤立していた従業員と宿泊客の計5人は、11日午前8時20分ごろ、国頭地区行政事務組合消防本部の職員らが徒歩で誘導し、救助した。全員、けがはなかった。