週末に沖縄本島北部地域で発生した線状降水帯は各地に甚大な被害を及ぼした。
沖縄気象台によると、線状降水帯の発生により、北部地域では数年に一度の大雨が降った際に発表する「記録的短時間大雨情報」が9、10の2日間で計18回発表された。一定期間内に10回を超える記録的短時間大雨情報が発表されるのは極めてまれで、18回は過去最多とみられる。
沖縄気象台は今回発生した線状降水帯について、今後検証していく方針。
線状降水帯の発生の主なメカニズムは次々と発生する発達した雨雲(積乱雲)が列をなし、数時間にわたってほぼ同じ場所を通過、または停滞することで作り出される長さ50~300キロメートル程度、幅20~50キロメートル程度の線状に伸びる強い降水域を線状降水帯といい、数多くの甚大な災害が生じている。発生メカニズムに未解明な点も多く、予測が難しいものとなっている。
県内では2023年に本島北部で線状降水帯が発生し、東村では1時間で60・5ミリの雨が降った。県外では2020年7月3日~同31日にかけ、西日本から東日本、東北地方の広い範囲で線状降水帯による大雨が発生。同月4日から7日にかけて九州で記録的な大雨が降り、球磨川など大河川での氾濫が相次いだ。
(玉城凪姫)