北部豪雨の復旧作業が12日、各地で進められ、断水が続いていた大宜味村では同日午後10時現在、17の地区のうち、15区で断水が解消し、3日ぶりに供給が再開された。
同村は13日に全域で供給できるよう作業しており、一部世帯で続く断水に引き続き対応する。幹線道路では県道14号の通行止めが続くなど、完全な復旧には時間を要する見通し。同日の北部地域は雨が断続的に降り災害へ警戒感が高まっている。
床上浸水などが発生した名護市、国頭村、東村は12日、公的支援を受けるのに必要な「り災証明」の受け付けを開始した。国頭村には金武町や宜野座村の役場職員などがボランティアで約30人入り、被害の大きかった比地区で住宅に入った泥の撤去などを手伝った。同村によると住民19人が村内5カ所の宿泊施設に避難を続けている。
道路上の土砂が撤去されるなど、生活インフラの回復に向けた作業が急ピッチで進められた。農業関係でも多くの被害が出ているとみられるが、県農林水産部は「調査をしているが(現時点で)地域ごとの取りまとめが難しい」とし、被害の全容は判明していない。
国頭村奥では、12日午後4時ごろまでの24時間雨量が15ミリを観測。13日もおおむね曇り、所により雨が降る見込み。向こう1週間は曇りや雨の降る日が多い見通し。
(金城大樹、與那覇智早、吉田健一)