比謝川から取水再開でPFASの値はどうなった? 県企業局が検出状況を発表 沖縄


比謝川から取水再開でPFASの値はどうなった? 県企業局が検出状況を発表 沖縄
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 県企業局は5日、2月29日時点での有機フッ素化合物(PFAS)の検出状況についてホームページで発表した。2月28日に比謝川からの取水を再開して以降、初の数値の公表となる。PFAS濃度の高い比謝川からの取水再開で濃度の上昇が懸念されたが、北谷浄水場に届いた段階で1リットル当たり7ナノグラム、高機能活性炭での除去などにより浄水としては同1ナノグラムで、国の暫定目標値(1リットル当たりPFOSとPFOA合計で50ナノグラム以下)を大幅に下回った。

 比謝川で取水した時点でのPFASは、1リットル当たり38ナノグラムで、昨年4月以降の検査では最も低い値だった。2日前の27日は同182ナノグラムと高かった。企業局によると、測定前にまとまった雨が降ったことで薄まったと考えられ、今後の測定では高くなる可能性が考えられる。29日の天願川は同18ナノグラム。比謝川からの取水を再開する前の27日は、浄水段階で1ナノグラム未満だった。

 少雨が続き、本島内11ダムの貯水率は低下傾向にあったが、4~5日に各地で雨が降った。アメダスの観測によると、東村で4日に48ミリ。ダム貯水率は5日午前0時時点で平年値より31・5ポイント低い43・6%となり、前日より0・2ポイント増加した。北部では5日午前にも雨が降ったため、6日時点ではより増加する可能性もあるが、依然として平年値を大きく下回る見込み。

 (沖田有吾)