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ハブの体内からPCB検出 基地周辺で捕獲、高い数値 米軍、ずさんな管理


ハブの体内からPCB検出 基地周辺で捕獲、高い数値 米軍、ずさんな管理 報道陣に公開されたPCBが検出された現場。旧汚水処理施設にはビニールシートがかぶされ、周囲には土のうが積まれている=2002年4月、恩納村の航空自衛隊恩納分屯基地
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 沖縄県内では米軍基地周辺で捕獲されたマングースやハブの体内から有害なポリ塩化ビフェニール(PCB)が高い値で検出され、基地からの汚染が指摘されてきた。過去に米軍がずさんな管理をしていたことも明らかになっている。

 愛媛大と名桜大の研究グループが2013年、米軍基地周辺で捕獲したマングースの体内に、PCBの一種が高濃度で蓄積していることを突き止めた。15年には浦添市の牧港補給地区(キャンプ・キンザー)周辺で捕獲したハブの体内にPCBが蓄積していることを明らかにした。浦添市がキンザー近くでハブとネズミを捕獲して調査した結果も同様だった。

 琉球新報は1998年、60年代後半から70年代にかけて米軍嘉手納基地内でPCBを含んだ変圧器(トランス)オイルなどの廃油が、基地内に造られたため池状の穴に投棄されていたことを報じた。96年に恩納通信所跡、2002年には米軍から引き継いだ航空自衛隊恩納分屯基地で大量のPCB含有汚泥が見つかっている。

 (明真南斗、新垣若菜)