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首里城正殿の色は「久志間切弁柄」で復元 市販のものを混ぜて耐候性を確保 技術検討委 沖縄


首里城正殿の色は「久志間切弁柄」で復元 市販のものを混ぜて耐候性を確保 技術検討委 沖縄 首里城正殿(資料写真)
この記事を書いた人 Avatar photo 與那原 采󠄀恵

 首里城復元に向けた国の技術検討委員会(委員長・高良倉吉琉球大名誉教授)は17日、2024年度第1回目となる彩色・彫刻および木材・瓦類合同ワーキンググループ会議を開催した。再建が26年秋に予定される首里城正殿内外の色味などについて確認した。

 正殿内外の色味については、22年度から名護市久志で取れるバクテリア由来の赤色顔料「久志間切弁柄(くしまぎりべんがら)」を使った試験が行われていた。当初は久志間切弁柄(天然顔料)のみによる塗装を検討していた。だが、試験の結果、市販弁柄に比べて乾燥時間が長くなることや、耐候性が劣る可能性が確認されたため、今回は、久志間切弁柄に色合わせした市販の弁柄を混ぜることを決定した。首里城正殿独特の赤色は、前回の復元時にはその正体を突き止めることができなかった。令和の再建では、古文書の記述に基づき、久志間切弁柄を用いた塗装が行われる。

(與那原采恵)