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日米地位協定の改正 林氏「不必要」3氏「該当なし」 自民総裁選候補者アンケート


日米地位協定の改正 林氏「不必要」3氏「該当なし」 自民総裁選候補者アンケート 日米の国旗
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 【東京】27日投開票の自民党総裁選に関して、琉球新報は、候補者9人を対象に沖縄関連の政策についてアンケートを実施した。回答があったのは19日までに、高市早苗経済安保相、小林鷹之前経済安保相、林芳正官房長官、加藤勝信元官房長官、石破茂元幹事長の5人。米軍普天間飛行場移設に伴う名護市辺野古の基地建設については、回答者全員が「推進」すると答えた。日米地位協定改正の必要性については石破氏だけが「必要」と答えるなど意見が割れた。

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 日米地位協定の改正については石破氏が「必要」、林氏が「不必要」を選択した。高市氏と小林氏、加藤氏は、どちらでもないとして「該当なし」と回答した。

 改正が必要だとした石破氏は日米同盟について対称化を進めて持続性を高めるのと同時に「(日本の)主権と国民の安全、地域住民の生活環境を守るため、改定の検討に着手する」と述べた。

 不必要だとした林氏は「2015年には環境補足協定、17年には軍属に関する補足協定が締結された」と強調し、引き続き運用改善で対応していくという政府見解と同様の文言を記した。

 高市氏は、国益を守るために必要なことは同盟国相手にも主張する一方「改定自体が政治問題化することは避ける必要」があるとした。実態の改善に向けて「積極的に取り組む」と答えた。

 小林氏は「日米外交の大きな文脈の中で取り組むべき課題」としつつ「地位協定改正を望む自治体の声に真摯に耳を傾け、同時に沖縄を含めた安全保障環境を逃げずに考える」と記した。

 加藤氏は日米同盟や在日米軍が重要な役割を果たしているとした上で「今後、必要に応じて米国に働きかけることも考えるべきだが、現時点はその時期ではないと考える」と回答した。

 (嘉数陽、明真南斗)