来年1月19日投開票の宮古島市長選で、自民県議や市議、経済関係者ら保守系勢力による候補者選考委員会が28日、市平良の平良港ターミナルビルで開かれ、目指してきた候補者一本化が困難になったとして解散することを決めた。
解散を受け、選考に名乗りを上げていた市議の前里光健氏(42)が出馬の意向を固めた。
前里氏以外にも選考委に名乗りを上げた中から出馬に向けた動きも見られ、保守分裂選挙の公算が大きくなった。選考委の下地義治委員長によると、書類や論文、面接などを採点方式で評価し、合計点を競ったが、ある候補者に満点を付けた一方で、他の候補者に0点を付けるなどの採点が散見されたという。
下地氏は報道陣に対し「恣意(しい)的な評価が多く、この状況で一本化は難しいと考え、委員長判断で解散を決めた」と語った。他の委員からは解散に対し「点数を付けて、順位を決めたんだから、それに従うべきだ」などと批判する声もあった。
出馬の意向を固めた前里氏は、本紙の取材に「選考委が白紙になり、評価を受けることができなくなったので、市民に評価してもらいたい」と語った。29日に出馬会見を予定している。
(友寄開)