日米最大規模の共同統合演習「キーン・ソード25」が1日、終了した。この日、本島内の公道で地対空誘導弾パトリオット(PAC3)発射機を含む車列を走らせる訓練を実施した。防衛省統合幕僚監部は公式Xでキーン・ソードについて「実戦的かつ高度な演習」と強調した。
日米に加え、オーストラリア軍やカナダ軍も参加。連携を示し中国をけん制する狙いがある。吉田圭秀統合幕僚長は10月17日の記者会見で米軍と認識を共有している点として「今回の演習は戦略的意義が高い。インド太平洋地域で日米同盟が盤石であり、パートナーシップはオーストラリアやカナダにも拡大しようとしていることを演習を通じて発信していくことが大事だ」と語っていた。
演習は約4万5千人規模で実施。全国で自衛隊の艦艇や航空機が利用した民間空港は12カ所、民間港湾は20カ所に及んだ。エマニュエル駐日米大使は自身のXでキーン・ソードについて「過去38年間で最大規模」と表現した。
初めて沖縄本島に陸上自衛隊のV22オスプレイが飛来。与那国島に日米のオスプレイが初飛来した。先島地域などで負傷した隊員や兵士を後方に送って救命する訓練など、戦傷医療分野にも力を入れた。10月27日、演習に参加していた陸自オスプレイが陸自与那国駐屯地で事故を起こした。同型機は23日、鹿児島県の海上自衛隊鹿屋航空基地に緊急着陸していた。 (明真南斗)