【動画あり】命がけ 月夜に体震わせ幼生放出 オカガニ、宮古・池間島の海辺で 沖縄


【動画あり】命がけ 月夜に体震わせ幼生放出 オカガニ、宮古・池間島の海辺で 沖縄 おなかに抱えた幼生を放つオカガニ=6月20日午後9時10分ごろ、宮古島市の池間島
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【宮古島】大きな月に照らされた浜辺で、二つの大きなハサミを頭上に掲げ、打ち寄せる波に合わせて小刻みに体を震わすと、腹部に抱えていたふ化した幼生(ゾエア)が海に放たれた。6月20日夜、宮古島市の池間島で内陸から浜辺に移動したオカガニが、命懸けで放幼生する様子が確認された。

 同日夕方、島の内陸部の茂みから次々とオカガニが姿を現し、道路を横断して海岸に向かった。浜辺に到着すると、タイミングをうかがうように波打ち際の近くで待機していた。午後8時50分ごろ、オカガニが次々と波打ち際に向かい放幼生した。海中で体を震わす個体もあれば、波打ち際で踏ん張り、大きな波が来たタイミングで放つ個体もいた。

 オカガニは泳げないことから、放幼生の際に命を落とす場合もあるという。また、道路を渡る際に車にひかれることもあるため、運転手には慎重な運転が求められる。 (友寄開)